Manent

物流会社がライブ配信アプリを作るまで

2026.02.24

「モノを動かす会社」が「人を動かすアプリ」にたどり着くまでの話

 

私たち株式会社Manentは、配送・倉庫・グッズ製作など、「モノを動かす」ことを得意とする会社です。

そんな私たちが、新たに「ライブ配信アプリ」を作るという大きな挑戦をしました。その際にパートナーとしてお願いしたのが、株式会社CETさんです。今回は、この協業を通じて感じたことを、率直にお伝えしたいと思います。

なぜ物流会社がアプリを作るのか?

最近、「ライブコマース」という言葉を耳にすることが増えました。簡単に言えば、動画の生配信を見ながら、その場で商品を買える仕組みのことです。テレビショッピングのスマホ版、とイメージすると分かりやすいかもしれません。

私たちは、倉庫や配送のネットワークを持っています。そこに「ライブ配信で売る力」を掛け合わせれば、他社には真似できないサービスが作れる。そう考えたのが出発点でした。

アプリ開発は、思った以上に難しかった

正直に言うと、ライブ配信アプリの開発は「動画が流れればOK」という単純なものではありませんでした。実際には、3つの大きな壁がありました。

① 「タイムラグ」の問題

配信者が「これ、残り1個です!」と言っても、視聴者の画面に届くまでに数秒かかってしまったら、「買いたい!」という気持ちは冷めてしまいます。対面販売のライブ感をネット上で再現するには、ほぼ「遅延ゼロ」の技術が必要なのです。

② アクセス集中の問題

人気の配信者が始めた瞬間、一気に万単位の人がアクセスしてきます。これは、例えるならセール初日のお店に一気に万人が押し寄せるようなもの。普通のシステムではパンクしてダウンしてしまいます。

③ コストの問題

動画配信は、通常のWebサイトと比べて桁違いに通信量がかかります。何も考えずに始めると、サービスが成長するほど通信費が雪だるま式に増えていく。利益が出る前にコストで潰れてしまうリスクがあるのです。

この3つをクリアできる開発会社を探す必要がありました。

「ゲーム会社出身」が決め手になった

そこで出会ったのが、株式会社CETです。

CET社のエンジニア(技術者)は、世界的なオンラインゲーム企業「NEXON(ネクソン)」出身。「ゲーム会社の人がなぜライブ配信?」と思われるかもしれませんが、実はこれが大きな強みなのです。

オンラインゲームというのは、数万人のプレイヤーが同時に接続し、一瞬の遅れも許されない世界です。ライブ配信アプリに求められる技術は、まさにこれと同じ。「大人数が同時に使っても止まらない」「遅れない」という、まさに私たちが必要としていた技術を、CET社は最初から持っていたのです。

「通信費が10分の1になります」

技術力だけではありません。CET社からの提案で特に驚いたのが、コストに関する提案でした。

ライブ配信には「Agora.io(アゴラ)」という世界トップクラスの配信サービスを使います。品質は素晴らしいのですが、その分利用料もそれなりにかかります。多くの開発会社は「高品質な配信にはお金がかかります」とだけ言います。でもCET社は違いました。

「弊社を通せば、Agora.ioの利用料を通常の10分の1以下で提供できます」

これはCET社が独自に持つ包括契約によるものです。分かりやすく言えば、「大口契約のおかげで、通信費が劇的に安くなる」ということです。アプリを作る費用だけでなく、作った後の毎月の運用費まで考えて提案してくれる。「この会社は本気でうちの事業を成功させようとしている」と感じた瞬間でした。

土日も深夜も「10分以内」に返信が来る

プロジェクトが始まってから、一番驚いたのはCET社の反応の速さです。

質問や相談をチャットで送ると、平日でも土日でも、深夜であっても、10分以内に返信が来るんです。「たまたまかな」と思ったのですが、これが例外なく続きました。

開発会社とのやり取りで、「金曜の夜に送った質問の答えが月曜の午後に来る」という経験、皆さんもあるのではないでしょうか。あの数日の待ち時間が積み重なると、プロジェクト全体がどんどん遅れていく。でもCET社の場合、その待ち時間が全くない。

思いついたアイデアが10分後には「できるかどうか」の回答付きで返ってきて、1時間後には具体的な設計になり、翌日には試作品が動いている。このスピード感は、私たちのモチベーションも常に高く保ってくれました。

プロジェクトを支えた二人のキーパーソン

PM三好さん:「なんでもできる人」

プロジェクトを取りまとめる担当者(PM)を務めた三好さんは、本当にすごい方でした。

普通、プロジェクトの取りまとめ役というのはスケジュール管理がメインです。でも三好さんは、技術的な設計から、アプリの操作画面の細かい調整、テストの段取り、そしてAppleやGoogleのアプリストアへの申請対応まで、全部を一人でカバーしてくださいました。

特に助かったのが、アプリストアへの申請対応です。ライブ配信アプリは、「不適切な投稿をどう監視するのか」「アプリ内の課金はルールに合っているか」など、審査が非常に厳しいカテゴリーです。多くのアプリがこの段階でつまずく中、三好さんは過去の経験をもとに審査をスムーズに通してくださり、予定通りのリリースが実現できました。

朴代表:「開発会社の社長」より「事業パートナー」

CET社代表の朴鐘和(パク・ジョンファ)さんの存在も、このプロジェクトの大きな安心材料でした。

たとえば、ある機能についてこんな提案がありました。

「この機能は作るのにお金がかかる割に、効果が薄いです。まずは簡単な仕組みにして、浮いた予算を集客のための機能に回しましょう」

これは本来、お金を払う側である私たちが考えるべきことです。正直、開発会社の立場で言えば、機能をたくさん作ったほうが売上は増えるはず。それなのに、自社の売上よりもクライアントの成功を優先する。その姿勢に、経営陣として深い安心感を覚えました。

出来上がったアプリの「裏側」がすごかった

納品されたアプリは、期待を大きく上回るものでした。見た目の美しさだけでなく、「裏側の仕組み」がしっかり考え抜かれています。少し技術的な話になりますが、お伝えしたいポイントが3つあります。

① 人が急に増えても止まらない

人気配信でアクセスが急増しても、システムが自動で「店舗を増やす」ように対応してくれます。逆に人が減れば自動で縮小するので、無駄なコストがかかりません。物流で言えば、繁忙期に自動でトラックが増え、閑散期には自動で減るようなイメージです。

② iPhoneもAndroidも一度に作れる

通常、iPhone用とAndroid用のアプリは別々に作る必要がありますが、CET社は「Flutter(フラッター)」という技術を使って、両方を同時に開発してくれました。開発費もその後の修正費も実質半分になるという、大きなメリットです。

③ 将来の拡張を見据えた設計

「アプリの表示部分」と「データ処理の裏側」を完全に分けて作ってくれていたおかげで、後から「Webブラウザでも見られる版」を追加する際も、裏側の仕組みをそのまま使い回すことができました。

「Manentさんの事業スピードなら、半年後にはWeb版も必要になる」 —— 朴代表

この予測は見事に的中。「今必要なもの」だけでなく、「半年後に必要になるもの」まで見据えて作ってくれる。この先読み力は、本当に頼もしかったです。

他社との一番の違い:「調べる時間」が要らない

私たちはこれまで、他の開発会社にもお付き合いいただいたことがあります。その経験と比べて、CET社の一番の違いは「知識の深さがそのままスピードになっている」という点です。

たとえば、スマホの機種によってカメラの動きがおかしくなる、といった問題が出たとき。普通の開発会社なら「調査に3日ください」となるところ、CET社はこう言います。

「それ、過去に経験済みです。解決策はAとBがありますが、今回はBでいきましょう」

この「調べる時間が要らない」の積み重ねが、プロジェクト全体の圧倒的なスピードにつながっていました。「既に答えを知っている」という強さは、他社にはなかなかないものです。

それから、リリース後に大きな不具合がほとんどなかったのも印象的です。「作った後に修正だらけ」ということがなく、最初から安定して動いてくれました。

こんな企業にお薦めしたい

今回のプロジェクトを通じて、私たちは「理想の開発パートナー」とは何かを考え直させられました。自信を持ってお薦めできるのは、たとえばこんなお悩みをお持ちの企業さまです。

「リアルタイムなサービスを作りたい」とお考えの企業さま。ライブ配信、ゲーム、金融など、「遅れたら終わり」の世界でCET社の真価が発揮されます。

「作った後も一緒に育ててほしい」とお考えの企業さま。CET社は「納品したら終わり」ではなく、事業の成長に合わせて提案を続けてくれる、本当の意味でのパートナーです。

「開発会社とのやり取りにストレスを感じている」という企業さま。「返事が遅い」「専門用語ばかりで分かりにくい」といったストレスとは無縁のコミュニケーションを体験できるはずです。

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コードが書ける、アプリが作れる、というだけではなく、私たちの事業の成功を本気で一緒に考え、圧倒的なスピードと熱量でプロジェクトを前に進めてくれるチーム。それが株式会社CETです。

私たちは今後も、CET社とのパートナーシップの下で、さらなるサービスを展開していきます。

 

株式会社Manent

https://manent.net/

代表取締役社長 久世大貴